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言葉に対する感覚④〜言葉のイメージと実体〜


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半月前まで付されていた「アドバイザー」という言葉

 

 「アドバイザー」は言葉の通り、アドバイス(助言)をする人。その分野に詳しい人が詳しい分野を助言する。例えば弁護士が法律関連を助言する。アドバイザーにはアドバイスをできる内容の見識は必要です。

 

 その分野に知識や造詣があるという点では、一瞬一目置かれる存在であり、良い印象を与える言葉とは思います。ですが、一般企業の中で、社員が社員に対して「アドバイザー」って、よくよく考えたら、違和感だらけ。

 

 ご定年をされた方が後進に向けて「アドバイザー」だったり、「○○役」だったり、定年前の役職と異なる肩書きをつけるのはわかります。後進のために、今までのご経験やご人脈を「アドバイス」したり、ご経験に基づいて調査、マーケティングをしたり。定年後に求められた役割が「アドバイザー」、「〇〇役」というのは言葉と実体がマッチしている部分も多いと思います。

 

 なぜ「アドバイザー」ということにしたか。そこには、「アドバイザー」と名付けた人の意志があるのでしょう。そこには一つではない理由や複数の要因からその人なりの最適解のだったのでしょう。いろいろな意味で良いところは感謝して受け取っています。ですが、離れた今は違和感を感じていた自分を責めることなく、違和感をありのままに感じています。

 

 話を戻しまして、すぐに例が思い浮かびませんが、世の中にも聞こえは良いが、実態が良くわからない言葉があります。

 

 上記の例としての言葉とは違いますが、取り組みの事例です。数年前の「アベノマスク」。急速な新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、当時のマスク供給不足を解消すべく、政府が布マスクを一人に2つ配布した取り組み。実際に配られたマスクは、大人には小さめで、また布マスクはコロナウイルスの感染拡大という視点では不織布よりも機能が落ちるということが話題になりました。

 

 政府がその時の感染状況を改善しようとしたことは素晴らしい取り組みでした。が、マーケティング不足は否めません。加えて、この原資となるのが税金であることからも批判を受けることになりました。

 

 上記は、言葉ではなく取り組みの事例ですが、「政府が国民のために感染防止を目的としてマスクを配布する」最初の頃、アベノマスクは良いイメージがあったと思います。実態はどうだったかというと上記の通り、配布の目的に合致していない部分が目立ちました。

 

 一瞬聞こえが良い言葉のイメージと実体が異なっていることは、たまにあります。聞こえが良い言葉ほど、実態はどうなのかという視点を持つことが大事だと感じました。


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