今を大切に生きる

心豊かに生きていきたい

支える役割を担う人への公正な評価


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 今一緒に働いている方の中に、50代の女性、契約社員Kさんがいます。契約社員は1年ごとの雇用契約を結びます。ここで言う有期とは特段の事情がない限り、雇用を始めてから、在職満5年間までは契約を更新し、5年目以降は契約を更新しないというものです。

 

 私が勤めている会社では、契約社員派遣社員の方を正社員に登用する制度があります。正社員も何でも担う総合職、専門的なことのみを行う専門職、一般事務やアシスタントをおこなう事務職に分かれています。

 

 Kさんは卒業後は数年働き、子育てを理由に退職されたそうです。そして、数十年のブランクを経て、今は契約社員として働いており、もうすぐ5年の雇用期間が満了になります。

 

 Kさんも正社員登用試験を受験されました。本当に地道に色々なことに取り組んでいらして、一緒に働く仲間からするといなくては困る存在です。働き続けたいご意向もあり、私も応援し、色々な仕事をアピールできるよう連携しながら仕事を進めていました。

 

 正社員登用試験の結果、残念な結果でした。企業からすれば、後数年で定年退職を迎える方を正社員として雇用したら、その後65歳までは雇用確保をしなければならなくなる。これぐらいの年代は、若い人に比べれば体力は衰え、ご自身の体調に変化がある方もいらっしゃるでしょう、またご家族の介護も現実的になります。

 

 企業としては年齢が上がるほど、正社員としての雇用は避けたいのかもしれません。それよりも、これからを引っ張っていく若い人を厚遇し、子供を産み育てる世代や子供を産み育てて働く女性を管理職として登用し、世の中の要請に応えるように制度を変えて行っています。

 

 つまり、一緒に働いている人の中でも、本人の能力に関係なく厚遇される層、冷遇される層があるように感じています。

 

 若い人たちは体力も気力もあります。活発に動いた結果、周りは挑戦させようと寛容に見ている面もあります。しかし当たり前ですが全てを自分で成し遂げているわけではありません。

 

 子供を育てる女性は予告なく休む等仕事に穴をあける人もいます(本人の意思や頑張りに関わらず、結果として急に休むことがある。急に代役が必要になったりサポートが必要があるという意味で書いています)。

 

 彼らが能動的に、会社から評価されやすいように支えているのは、Kさんのようにフォローに回っている人たちが見えないところで、その人たちが「働きやすい」ように支えているのです。

 

 少子高齢化、労働力の確保は深刻な社会問題です。ですが、不公平に感じてなりません。支える役割を担う人への公正な評価がされることを心から祈ります。


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