今を大切に生きる

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公平の基準①

 インクルージョンとは「公平」を指します。「公平」とても大事だと思います。しかし、会社の中での「公平」は見る人によって、異なるように感じています。

 

 社会問題として、少子高齢化があります。その課題解決のために、企業では、働く女性の出産、育児がしやすくなるような取り組みをするよう促され、対応している企業もたくさんあります。これは主に出産年齢の女性が対象ですが、そのパートナーの育児休暇を促進する動きもあります。

 

 少子高齢化の観点からは、介護も社会問題です。介護は、主に働く層でいえば、ミドル・シニア層が直面する問題です。こちらは、男性、女性ともにありえます。しかし、育児のように、介護をしている人のパートナー休暇のような制度はありません。(少なくとも私が勤めてイル企業では)

 

 この2つの社会問題、育児と介護で区分した場合、会社の中には、育児をする人、介護をする人、どちらにも該当しない人に区分されます。この人たちのことを、会社の中で公平に見るとしたら、どうみるのが「公平」でしょうか。

 

 育児や介護をする人は、それにより、勤務時間に影響が出ます。それは仕事にも影響がでるでしょう。そのフォローをするのは、どちらにも該当しない層の人たちがメインです。

 

 育児や介護をしている人のために、企業は働きやすいように制度や補助を整える。その対象となった人は制度を活用にして仕事をする。この層の人たちは、精一杯働いている人が多いと思います。

 

 一方で、そのどちらにも該当しない人から見れば、その人たちをフォローする仕事が増えます。会社がその分の欠員を補填していれば違いますが、多くは、周りの人たちが、フォローしていると言っても過言ではないでしょう。

 

 その人たちからしてみれば、働いているのに、育児や介護をしている人が利用できる制度や補助を受けられない。企業と従業員との関係という点では、属性に差が出るのだから、公平ではないという見方もできます。

 

 どちらにとっても、本当に公平にするという点では、育児や介護をしている人をフォローするどちらにも該当しない人へのプラスアルファが必要なのかもしれません。

 

 育児や介護は働く人の家族の問題です。育児と介護、仕事に与える影響は同じだと思います。どちらかというと介護の方がそれにかかる時間を見通せない側面はありますが、会社に出勤できない時間があるという点では同じです。

 

 それなのに、社内で支援する仕組みとしては、育児は手厚くなってきているものの、介護の支援はまだまだなように感じます。従業員が成果を出すように支援するという点では、育児・介護等の要因で支援が変わるのも違うように思います(②につづく)