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崩れ落ちた信頼


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 ビッグモーターという企業、「車を売るならビックモーター」のCMで企業認知度も高い企業の一つだと思います。

 

 そのビッグモーターという会社が保険金不当請求事件を起こしました。ビックモーターの修理部門において、お預かりした車に、プラスで傷をつけたり、パンクさせたりし、保険金を不当に請求していたのです。

 

 もっとびっくりしたのは、プラスで傷をつけたり、パンクさせたりする技術が動画に

 


なっており、動画で技術を紹介し、従業員に実施させていたこと。これは、修理1件あたり、いくら以上稼ぐというノルマを達成するものだったそうです。

 

 事件発覚を受け、ビッグモーターの社長は1年間報酬を100%会社に返納、専務等も30%程度返納するらしい。そして、CMのメインキャラクターである佐藤隆太さんの事務所は、佐藤さんのCM降板に向けて動き出しているといいいます。

 

 ニュースキャスターの大越健介さんは「この事件、ビッグモーターに車の修理をお願いした人だけが被害者ではありません。保険金を不正に請求した金額は、私たちが保険会社に納めている保険料から捻出されてるのです。私たちも被害者なのです」というような趣旨のコメントをされていた。

 

 その通りだとおもう。私も損害保険に加入していますが、私が保険会社に納めた保険料の一部は回り回ってビッグモーターの収益になっているのかもしれない。そう思うと、みんな被害者だ。

 

 社長が報酬を1年間100%会社に返納すると聞いた時、一瞬ちゃんとしていると思いました。ですが、そんなことはない。そんなことをしても、消費者からの信頼は回復するだろうか。自分の大切な車、修理しても乗り続けたい車を傷つける会社に少なくとも私は金銭を払う事はしない。

 

 信頼とは築き上げるのに多くの時間を要するが、崩れるときは一瞬に崩れます。

 

 組織ぐるみで、ノルマまで設定していたことを社長が知らないわけがない。その社長が続投し、給与を返納したとしても私は信用できない。

 

 この事件、どのようにして発覚したのかは知りませんが、元社員の方のインタビューが出ていたので、内部告発もしくは退職者からの告発により発覚したのかもしれません。

 

 私は修理をする技術士の方達、本当に辛かったと思う。技術士の方々は、お客様から集まった車をベストコンディションにしてお返しする、そこで自分の技術を発揮する。きっと技術士の方はそれがプライドでもあり、喜びでもあったと思う。

 

 それなのに、新たに傷を作り、パンクもさせる。ポリシーとは真逆であろうことを行わなければならなかった。組織に所属する中での同調圧力に耐えられず、仕方なく行っていた。当初は割り切ることに必死であっても、自分の心を守るためにいつの日か当たり前になった人もいたのかもしれない。

 

 そして、この不正を知らずに、同業の方たちや、ビッグモーターの中でもお客様にとって最善のサービスを尽くそうと仕事と真摯に向き合ってきた人たちがこの事件で困るようなことがあっては欲しくない。

 

 ビッグモーターが組織ぐるみで保険金不正請求を実施したことは許されることではありません。


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