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差し替えられた看板①


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 先週ジャニーズ事務所の謝罪会見が開かれました。8月末に同社内に設置された「外部専門家による再発防止特別チーム」の報告をうけての会見です。

 

事実確認として、

①性加害は繰り返し行われていた事実が認められた

②取材要請等もあったけれど、性加害の調査をする適切な対応がなされなかった

 

再発防止に向けては、

③性加害を認め、謝罪救済をすること

同族経営を辞めること

が提案されました。

 

 今週行われたジャニーズ事務所の会見では、上記①②③に関しては事実を認め謝罪、救済策を法律以上に対応するとの回答でした。ここまでは評価できると私は思います。

 

 ただし、④に関して、藤島ジュリー社長は代表取締役として残ること、また、代表取締役かつ新社長に、同じく過去に性加害の報道があった東山紀之氏が就任するとのことにはびっくりしました。④は看板は差し替えられたように見えますが、同族経営であることは何も変わりません。

 

 社長は、社内で決める役職です。正直社内と体外的な印象に影響を与えますが、実質的に会社の中で重要なのは「社長」ではなく「代表取締役」です。

 

 代表取締役は、会社法で定められた最高経営責任者です。加えて、藤島ジュリーさんは、ジャニーズ事務所の株式を100%持っています。つまり、代表取締役としての権限をもつ、かつ、株主として経営に口を出す権利を持つことは、今までと何の変わりもないのです。収入という点でも、藤島ジュリーさんは、株主ですので、ジャニーズ事務所に出資している株式の配当も受け取ることになります。

 

 少し前にビックモーターの社長と副社長が保険金不正請求疑惑を受け引責辞任しました。ビッグモーターも同族会社で、退任前の社長は代表取締役でした。そして、いまもビッグモーターに出資しているのは退任前の社長・副社長等が取締役を務める資産保有会社です。つまり、ビッグモーターの社長・副社長は今も株主として絶大な発言力があり、配当を得る権利も持ち続けています。

 

 何が言いたいかというと、社長という看板を差し替えただけで、何も変わっていないのです。代表取締役の権限は絶対であり、それを評価する株主と一緒ということは藤島ジュリーさんが絶対です。

 

 東山紀之代表取締役が何かを決める場合、仕組み上は代表取締役かつ100%株主藤島ジュリーさんの承認がないとできないのです。

 

 加えて、社名も残す、ジャニーさんが一目置いていたといわれている。加えて性加害報道がある東山紀之氏が社長を務めるということは、株式を100%持つ藤島ジュリーさんの意向だとわかります。

 

 藤島ジュリーさんは、自分が代表取締役に残るのは、被害者の救済に向けて、お金を出す等意思決定をしやすいからと会見で話していました。会社としての意思決定は東山紀之氏に委任すると言っていましたが、その言葉が本当かどうかはこれからわかっていくのだと思います。(②につづく)


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