今を大切に生きる

心豊かに生きていきたい

伝え方次第


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 ブログで交流のある方が尻拭いについて投稿され、感慨深くその記事を読みました。

 

 尻拭いとは、他人の失敗の後始末をすること。ミスを犯した人のフォローから中途半端な状態で時間切れになったことをひきとる等、それまでその業務をおこなっていたひとから業務を切り離して、ほかの人が改善をはかること。

 

 普通に考えれば尻拭いは、上司や先輩が行うもの、ドラマではそのような描写があります。そういうケースもありますが、実際には上司や先輩の尻拭いをすることの方が多いように思います。

 

 上司が立てた企画の尻拭いをしたことがありました。上司の企画は経営トップにも都合が良い。実際に誰がやるか、どのようにやるかは決まっていないまま、いつやるかだけが決まっていました。

 

 その企画を検証すると、根拠となる数字の捉え方に齟齬(間違い)がありました。(ロジックが間違えているので、企画どおりの成果は難しい)

 

 その上の上司にその齟齬を話すと、ある程度は理解してくれました。ただ、今回のケースの場合は、副次的な要素があるから、このまま進めるという判断でした。それを丁寧に説明してくれました。

 

 仕事には納得できなくても、上司の話す言葉、伝え方から、やることへの割り切りもできました。この上司はその時の状況、メリット・デメリットを鑑みたうえで、自分の考えがわかるように部下に話せる技量がある人でした。

 

 別の話ですが、課長職がマネジメント能力に欠け、部下が困っている時、「あなたたちが上司を育ててあげればいいじゃない」と言われました。

 

 課長職成り立てでサポートが必要な状況ならそれもわかります。その課長はベテラン課長。部長さん、あなたは課長の上司なのだから、あなたが課長に指導すればいいじゃない。と部下たちは思いました。その部長は、手柄は上司、失敗は部下の責任という考え方。部下たちの言いたいことは通じません。

 

 もし、前述の上司なら、自分が指導することもできるだろうけれど、そのことを通じて問題を解決することで部下を育てようという思いがあれば、こういう伝え方をしたと思う。

 

 「あの課長には、あなたたちが言うようなところがある。それは、自分が指摘するよりも、部下の立場から指摘したほうが、うまくいくと思うんだ。うまくいかないようなら、自分からもフォローするので、やってみてもらえないか。また話を聞かせてほしい」と。

 

 役職は人を育てると言いますが、役職がある分、その分報酬を得ています。尊敬されるリーダーは、幅広い視野でものを見て、自分の考えを丁寧に伝えられる人。そういう人が少ないのも事実。そういう組織は似たようなところをぐるぐる回っているように思う。


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